酵素を失活させる原因としては、熱変性の他にも、抽出する溶媒のpH値によるものがあります。
タンパク質を極端な酸性あるいはアルカリ性の溶液にさらすと、これらのアミノ酸の荷電状態が変化してしまいます。
その結果として、静電結合や水素結合の開裂が起き、熱変性と同様に変性してしまうのです。

たとえば、牛乳に酢を加えて家庭で簡易的なチーズをつくるのは、酢酸によって牛乳の中のタンパク質を酸変性させたものです。
酵素が特有の立体構造を保っていられるpH領域は酵素によって異なります。
よって、酵素を精製するときには安定pH領域を知っておくと共に、pHを調整した生理的食塩水などを酵素の抽出に用いるようにします。
また、イオン濃度もタンパク質の溶解度に対して大きな影響を与えることになります。
適度なイオン強度はタンパク質に対して安定化させる効果をもつことになりますが、極端に高かったり低かったりすると不溶性になったりします。
一般にはやや低めの濃度が抽出処理に用いられます。
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